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総合研究院 塩谷 光彦 教授が紫綬褒章を受章
2025.11.28
本学研究推進機構 総合研究院の塩谷 光彦教授が、紫綬褒章を受章しました。
紫綬褒章は、学術・芸術上の発明、改良、創作などにおいて顕著な功績を挙げた方に授与されるもので、今回は2025年11月3日付で17名が選ばれました。
塩谷教授は、錯体化学、超分子化学、生物無機化学の教育・研究に長年尽力され、超分子金属錯体を基盤とした分子やイオンの配列の精密制御や多様な空間機能の創出により、物質化学分野を牽引してこられました。
特に、世界に先駆けた金属錯体型人工DNAの開発をはじめ、DNA触媒やロジックゲートシステムの実現、多孔性超分子結晶を用いた新たなナノ空間化学の開拓など、数多くの優れた研究成果を挙げられています。

塩谷教授よりコメント:
このたび、令和7年秋の紫綬褒章の栄に浴することができましたことを大変光栄に存じます。錯体化学、超分子化学、生物無機化学といった分野における物質創製への貢献は、ひとえに研究に携わっていただいた関係者の皆様のご尽力の賜であり、この場をお借りして心より感謝申し上げます。物質創製化学研究を担う若い世代の刺激となるよう、今後も精進してまいります。
本学総合研究院での活動について:
2024年4月から野田キャンパス3号館にて研究室を主宰しています。私たちのグループは小規模ですが、新しい分子の設計と合成に情熱を燃やす、本学の若手研究者と学生で構成されています。原子・分子の自在配列を目指す超原子化学や超分子化学の展開を推し進めるため、原子一つの違いで構造や性質が劇的に変化する金属クラスターの開発に邁進しています。また、様々な分野の有機化学に関するインタラクティブな大学院講義も行っています。野田キャンパスから世界へ新しい分子化学を発信することを夢見て、これからも日々研究に取り組んでいきたいと思います。
若手研究者や学生へメッセージ:
紙と鉛筆を使って分子をデザインする。この大きな夢への第一歩から独自の分子を創り出す道を切り拓くことは、化学者にとって最高の喜びの一つです。周期表の一つ一つの元素やそれらの繋がり、新しいツールや技術を積極的に学び、そして何よりも、分子が織りなす様々な化学現象から感じることや思い浮かぶものを大切にして下さい。それが、皆さんの新たな出発点となるかもしれません。
<略歴>
1986年 東京大学 大学院薬学系研究科 博士課程中退
1986年 広島大学 医学部総合薬学科 助手
1988年 岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所 助手
1990年 広島大学 医学部総合薬学科 助手
1990年 広島大学で薬学博士を取得
1991年 広島大学 医学部総合薬学科 講師
1994年 広島大学 医学部総合薬学科 助教授
1995年 岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所 教授
1999年 東京大学 大学院理学系研究科 化学専攻 教授
2024年4月 東京理科大学 総合研究院 教授に就任、現在に至る
主な受賞歴:文部科学大臣表彰 科学技術賞(2016年)、錯体化学会賞(2018年)、日本化学会賞(2020年)、International Izatt-Christensen Award(2022年)、日本核酸化学会賞(2023年)