太陽光・風力・バイオ発電など再生可能エネルギーおよびシステムに関する研究開発
部門設立の背景と目的
21世紀の人類にとって最大の課題である地球温暖化問題の解決には、エネルギーを石炭、石油、天然ガスなどの化石エネルギーから自然エネルギーへと大幅にシフトすることが求められています。このような背景の下、前身の太陽光発電研究部門では、学内の太陽光発電関連研究の活性化を図り、国内外にその研究成果を発信し、地球温暖化問題の解決に取組んできました。しかし現在では太陽光のみならず、風力発電やバイオマス発電、燃料電池など、多岐に渡る「再生可能エネルギー」に関する研究開発が進行しています。また、改組前の部門発足時は原発が安定的に電力を供給し、変動分を火力発電でフォローする単純な電力供給が取られていましたが、現在では多くの再生可能エネルギーが系統連系するに従って、電力安定供給のためのシステム・インフラの運用が非常に難しくかつ重要となってきました。本部門は、これまでの太陽光のみ扱ってきた部門を「再生可能エネルギー」全体を扱うように改組することによって、
(ⅰ) 導入・運用コストが化石燃料を用いた発電と同レベルの発電素材開発
(ⅱ) 様々な発電方法で得られた電力の高効率マネージメント技術開発
(ⅲ) 新材料・新システム技術などの新技術開発
(ⅳ) 理科大内研究部門・外部研究機関のコラボ、新たな学内連携
を活動目的としています。
メンバーの研究活動
再生可能エネルギー技術の研究開発拠点として、技術の垂直統合により新規再生可能エネルギー材料や発電システムを実電するとともに、次代の研究者を養成する教育や社会への技術の普及を図ります。具体的には以下の活動を実施します。
再生可能エネルギー材料グループ
・薄膜太陽電池/熱電発電素子のタンデム化による超高効率発電デバイスの提案
・太陽電池を用いた水素製造技術や、スーパーキャパシタ等の充電技術の確立
・超安価な太陽電池・バイオマス電池・燃料電池材料・製造手法の開発や、共通基盤技術の検討
エネルギーマネジメントグループ
・エネルギーロス抑制のための、故障診断・遠隔診断・発電予測・AI活用技術の開発
・風力×太陽光発電の平滑化技術開発と、蓄電池やフライホイール等蓄電池技術との融合
・再エネの農業向けソーラーマッチング、スマートハウス等への応用技術展開