総合研究院パンフレット(日本語版)
9/34

1次元2次元3次元  擬0次元 紐状ミセル ギブス膜 ミセルソフト界面ナノワイヤー自己組織化膜 ナノ粒子ハード界面究者としての成果のみならず、企業研究者を対象とするセミナーの開催・コンソーシアム設立などの方策により、界面科学研究部門の組織としてのプレゼンスを高めていきたいと考えています。 部門の運営については、部門メンバーを「ソフト界面」と「ハード界面」を取り扱うグループに分け、さらにそれぞれの界面について、1次元、2次元、3次元の界面に分類して、界面における現象の正確な理解、ならびに界面科学を利用した「ものづくり」研究を推進します。各グループが連携して、次元毎によるソフト界面とハード界面の比較検討を行うとともに、これまで検討が十分ではなかった、「界面のダイナミクス」、すなわち動的界面現象についての知見を深めることに特に力を注ぎます。中でも、これまでに顕著な成果があがっている「刺激応答界面」などのテーマについては更に研究を深化してonly at TUS の成果を上げ、これをキーワードとした外部資金獲得につなげていく予定です。Division of Colloid and Interface Science 界面科学は、点・線・面・体積(空間)を対象とし、次元・サイズ・形・境界・表裏・連結性などの幾何を要素とし、これらの現象を総括的に体系化する学問の一つです。特に、界面科学の取り扱う研究対象は、三次元のうち、少なくても一次元がコロイド次元(1 nm – 1 μm)である「粒子」(三次元ともコロイド次元)、「線状(ワイヤー)」(二次元がコロイド次元)、「膜」(一次元のみがコロイド次元)が中心であり、取扱う研究対処が多岐にわたる固有の学問領域となっています。本研究部門では、界面を「異分野を融合した時空間的な機能発現の場」として捉え、従来の界面理論の検証・実証から出発し、新規な物性・機能・理論を創出し、最終的にこれまでにない新規機能性材料を開発することを目指します。具体的な研究対象は、ソフト(有機物中心)・ハード(無機物中心)・ナノ材料、バイオ材料など多岐にわたり、基礎と応用の視点からプロジェクトを推進します。 東京理科大学は、伝統的に「界面科学」を専門とする研究室が各キャンパスに設置されています。このような学問領域を専門とする研究者が集まり、1981 年に「界面科学研究所」が設立され、キャンパス・学科横断型の研究所として活発に活動し、その活動は日本および世界において広く認知されているところとなっています。初代部門長である目黒謙次郎教授(理学部)以降、近藤保教授(薬学部)、上野實教授(理学部)、今野紀二郎教授(工学部)、大島広行教授(薬学部)を経て、2013 年からは河合武司教授(工学部)が部門長としてグループを牽引されてきました。さらに、2008年度〜2012年度には、「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択され、「界面科学研究センター」としての活動を行ってきました。 本研究部門では、界面科学の研究対象を、大きくソフト界面とハード界面の2つに分けて、動的な界面現象についての理解を深めることに取り組みます。ここでいうソフト界面とハード界面とは、界面を構成している物質で区別する一般的な定義とは異なり、“ソフト界面”とは界面を形成している分子(原子)が通常の観測時間内に常に入れ替わる動的な界面で、例えば界面活性剤により形成されるミセル(分子集合体)が相当します。一方“ハード界面”は表面構成分子(原子)の入れ替わりが(ほとんど)ないリジッドな界面で、例えば金属ナノ粒子は当然これに該当します。 本研究部門の特色は、化学・物理・バイオサイエンス・理論化学などの側面から界面科学を主題に研究を行っている研究者が、「界面のダイナミクス」と「対象の次元性」を意識しながら、相互の情報交換および連携によって界面現象に関する基礎から応用までの研究を実施することにあります。特に、これまでも顕著な成果をあげることができた「光・温度・電気などの外部刺激に応答する刺激応答性界面」について、所属部員が連携して相乗的な成果をあげることを目指します。さらに、これまでは化学分野が中心であったメンバー構成に関して、物理・機械・薬学・理論科学・計測科学を専門とする研究者に加わっていただき、これまで顕著な成果を上げてきた「界面科学を利用したものづくり」に関して、先端計測科学や理論科学の支援を受けて、新たに「界面ダイナミクス/界面での反応機構の正確な理解」を行うことを目標とします。 これらにより、界面ならびに界面反応に関わる静的・動的な挙動や役割、構造についての新しい知見が得られ、それらの成果をもとに、新しい発想での「機能性材料の創製」につながることが期待されます。 さらに、上述のアプローチにより得られた成果の産業界への発信を本学URA センターの支援のもと、積極的に推進します。これについても個々の研目的今後の展開コロイド・界面科学における国内外における先導的役割を果たす「界面の静的・動的挙動の解明」ならびに「新規機能性界面の構築」について、化学・物理・生物・機械工学などの異分野間の情報交換、および産学連携によって基礎から応用までの研究を実施する部門長 理工学部先端化学科 教授 Hideki Sakaiすべての固体・液体物質は「表面」を有し、また物質と物質の間には「界面」が存在します。これらの「境界の空間」で生じる現象を理解し、また新しい機能性を有する「界面」を構築することを目的として研究を行っています。化学・物理・機械工学など様々な分野の研究者間の連携、また産業界との連携により、QOL(Quality of Life)の向上に貢献する成果を産み出すことを目指します。設立1981年4月 hisakai@rs.tus.ac.jp09表面・界面の物性評価ならびに新規機能性界面の構築に関する基礎/応用研究酒井 秀樹界面科学研究部門

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る