総合研究院パンフレット(日本語版)
27/34

数理生物グループ 感染症流行を記述する感染症モデルや癌の浸潤現象等を記述する走化性モデルをはじめとする、時間発展に伴う生物個体数の増減を調べるための数理生物モデルの解の漸近挙動の解析を行っています。本研究グループの石渡恵美子、牛島健夫、江夏洋一による感染個体の生息領域の拡大を記述した自由境界問題に関わる共同研究では、個体の出生や死亡を考慮しない短期流行モデルにおいて、形状を保ったまま空間上を伝播するような進行波解の存在・非存在に関する新たな結果が得られています。 また、2018年2月より、神楽坂「感染症にまつわる数理」勉強会を開いています。感染症に関連する研究を行う数学・生物学・医学などの幅広い分野の研究者から、感染症にまつわる話題を定期的に提供していただいています。 21世紀に入ったころより、数学が様々な分野に役に立つことが広く知られるようになり、我が国でも数学の重要性が見直されています。総合研究院には、数学系の研究部門は、本部門と「現代代数学と異分野連携研究部門」(以下代数部門と呼ぶ)の2部門があります。代数部門と連携して学内他部門・他分野との連携を強化したいと思っております。「数理モデリングと数学解析研究部門」のときに代数部門と共同で設置した「技術相談窓口」や総合研究院のイベントを活用して、積極的に学内他部門との連携を図ります。 前身の数理モデリングと数学解析研究部門(以下数理モデリング部門と呼ぶ)とのときに現代代数学と異分野連携研究部門と共同で東北大学数理科学連携研究センターとの連携研究を模索し、2020年1月に数理モデリング部門と代数部門が中心となり総合研究院と東北大学数理科学連携研究センターとの連携研究協定を締結しました。この連携研究協定を用いて、本部門と代数部門が中心となり、東北大学との連携研究を推進します。また、学外他機関との連携も進めます。数理工学グループ 連続体(弾性体、流体)における様々な現象の数学解析およびそれらの応用として逆問題の研究を行うグループです。 弾性構造物における破壊現象や流体現象(渦糸の運動)などの数学解析を行うと共に、地震時における断層破壊や逆問題への応用について考察します。逆問題については生体における非侵襲的な検査や材料における非破壊検査に由来する媒質中に潜む不連続性(空洞、き裂、介在物や障害物など)の位置や形状の情報を観測データから抽出する再構成の問題や、地震学における震源過程の逆解析を考察することが目的です。また、海外からの専門家の招聘やセミナー・国際研究集会の開催を行っています。Research Alliance for Mathematical analysis 本研究部門は、2015年度〜2019年度に設置された「数理モデリングと数学解析研究部門」を改組して、「数理科学連携研究部門」として、2020年4月に設置されました。数学解析、数値解析、物理学、化学、生物学、工学の境界領域での連携研究を行うことを目的としています。 3つの研究グループ(数理物理グループ、数理生物グループ、数理工学グループ)により、部門内の共同研究を進めます。数理物理グループ シュレーディンガー方程式などの方程式の解の新しい数値解法を完成し、開発した数値解法を具体的な問題に応用することを目的としています。 加藤らが開発した波束変換を用いたシュレディンガー方程式の解の表現公式を物性物理学に応用することを模索しています。波束変換を用いたシュレーディンガー方程式の解の表現方法の数値計算に適する改良に成功し、実際に数値計算を試みています。また、数理物理学に関連する講演会や連続講義を企画しています。目的今後の展開数学解析に関わっている純粋数学、応用数学、理学、工学の研究者を結集して、数学と理学・工学の境界領域の研究を行うことを目的としています数理解析分野に関連する部門内共同研究、学内他部門および他大学研究機関との連携研究を推進します部門長理学部第一部数学科 教授Keiichi Kato 2020年に数理モデリングと数学解析研究部門を改組して設立した研究部門です。数学解析の研究者および数値解析の研究者が、それぞれの学問領域に閉じこもることなく、それぞれの研究成果を物理学、工学等の研究者と共有し、発展させることを目指しています。我々の研究部門でお手伝いできることがあればご協力します。設立2020年4月 kato@rs.tus.ac.jp27 部門内の共同研究 総合研究院他部門との連携 学外の研究機関との連携数学解析、数値解析と関連する理学、化学、生物学および工学の諸部門との連携研究加藤 圭一数理解析連携研究部門

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る