2023-2024_総合研究院パンフレット(和文)
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「環境」をテーマに、植物、哺乳類、は虫類、両生類、魚類、昆虫、菌といった様々な生物種の環境適応能力と分子進化のメカニズムを紐解き、環境変動に直面する21世紀において、生態系・生物多様性の保存(=地球環境/エコシステムの健全化)に資するための斬新な基礎知見を集積させるイノベーションに努めます。Division of Biological Environment Innovation 生物の環境適応、相互作用、分子進化、共進化、生態発生の分野で活躍する研究者が、「環境適応分野」「分子進化分野」「自然共生分野」の3つのサブグループを形成し、従来の環境生物学、進化学、生態学の概念や垣根を壊した学術研究分野の創出と、待った無しの地球規模での環境変化の中で人類の存続に資する新しい技術シーズを構築することを目指す。図1  植物の環境シグナル応答の分子機構の理解と環境配慮型農業の実現に向16目的今後の展開減農薬に資する免疫促進剤等を活用した次世代型有機栽培技術の開発メンバー:有村源一郎、朽津和幸、西浜竜一、太田尚孝、高橋史憲、上村卓矢、橋本研志、松永幸大(東京大)、坂本卓也(神奈川大)けた研究モデル設立2020年4月急激に変動する生存圏環境において、生命が適応、多様化、分子進化するための作用機序を紐解き、地球環境・生態系・生物多様性の保全のための基盤構築、ならびに我々の食と健康に資する技術シーズの開発を目指す環境生物学や生態学といった個別でこれまで発展してきた研究領域を融合した、我が国にこれまで無かった新学術変革領域を創出する garimura@rs.tus.ac.jp研究部門長 先進工学部生命システム工学科 教授Gen-ichiro Arimura環境適応分野 生命の環境応答センシングのための作用機序を紐解き、環境ストレス適応型栽培技術等の新技術を開発する。・生命の共進化と多様性を育む作用機序の解明・ 環境ストレス耐性、生物間相互作用に優れた有用植物品種の開発ならびに、分子進化分野 生命の適応・多様化を可能にするためのゲノム進化やセントラルドグマの作用機序を、従来見過ごされてきた進化の観点から解析し、これまでの常識に捕われない新しい生命システム技術の開発を目指す。・ 地球生命のタンパク質合成システムの最小構成要素と作用機序の解明とその自然共生分野 生態系及び生物多様性の保全とそれに資する科学的知見を集積し、化学物質等の生物へのリスク評価や大気・水・土壌等の環境管理・改善のための技術を開発する。・生物の次世代生産に影響する環境要因と作用機序の解明・大気中分子や環境化学物質の分析手法と生物への影響評価手法の開発メンバー:宮川信一、佐竹信一、秋山好嗣、住野豊、斉藤拓也(国立環境研)利用・RNAテクノロジーを基盤とした新しい生命システム技術の開発メンバー:田村浩二、古屋俊樹、白石充典、櫻井雅之、中嶋宇史、岡田憲典(東京大)、相馬亜希子(千葉大)図2 生物の分子進化過程を基盤とした生命システム技術の構築図3 環境要因による生体への影響評価および有害性発現予測手法の確立 概要 各グループにおける目標および研究体制有村 源一郎環境変動社会における学術領域と技術シーズのシナジー効果を生み出す生物環境研究生物環境イノベーション研究部門

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